澄みきった青空のもと、愛鷹連峰の主峰・越前岳を目指して歩いてきました。今回のルートは、越前岳から呼子岳、割石峠、そして**大杉**を経由する周回コース。残暑はあるものの、空気はどこか秋の気配を帯び始めた、晴天の一日です。
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いざ越前岳へ ― 樹林帯を抜けて主峰へ

登山口からしばらくは樹林帯の登り。序盤から傾斜はそれなりにあり、呼吸と心拍がゆっくりと上がっていきます。足元はよく整備されていますが、ところどころ岩が露出し、愛鷹らしい火山性の地質を感じさせます。
9月とはいえ直射日光は強い。しかし木陰に入ると涼しく、風が吹けば汗が一気に引く。夏と秋の境界線に立っているような感覚です。一定のリズムを刻みながら高度を上げていくと、やがて視界が開け、越前岳山頂に到着。

山頂からは駿河湾、そして沼津市街から富士市街、日本平もよく見えます。東側から雲が出ていて、富士山方面は見えませんでした🥲山頂はベンチもあり、結構スペースがあります。しばらくベンチに腰を下ろし、水分を補給しながら景色を堪能します。
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呼子岳へ ― 静かな縦走路



越前岳から呼子岳へは、一度鞍部まで下り、再び登り返すアップダウンのあるルート。ここから一気に人が少なくなり、静かな縦走が始まります。
踏み跡は明瞭ですが、岩混じりの細い尾根道もあり、気を抜けません。体幹を意識し、足裏全体で地面を捉えながら進みます。呼子岳は標高こそ越前岳より低いものの、周囲を遮るものが少なく、開放感があります。
振り返れば越前岳の堂々たる姿。あそこから歩いてきたのだと思うと、小さな達成感が湧いてきます。
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割石峠へ下る ― 技術が問われる区間

呼子岳から割石峠へはやや急な下り。浮石もあるため、重心をやや低く保ち、ストックがあれば有効に使いたいところです。9月はまだ落ち葉が少ないため、足元は比較的見やすいですが、乾いた土は滑りやすい場面もあります。
峠に到着すると、空気がひんやりと感じられました。尾根上とは違い、風の通り道になっているのでしょう。ここで小休止。行動食を口に入れ、後半に備えます。
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大杉へ ― 巨木の存在感



割石峠から大杉までは、比較的穏やかな区間。木漏れ日の中を歩く心地よいトレイルです。苔も素敵なとても癒される空間。そして現れるのが、名の通り圧倒的な存在感を放つ大杉。
幹の太さ、枝ぶり、樹皮の風格。長い年月を生き抜いてきた生命の重みを感じます。しばし立ち止まり、手を触れてみると、ひんやりとした感触の奥に確かな力強さがあるように思えました。
山は標高や展望だけでなく、こうした「静かな主役」に出会えるのも魅力です。
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9月の愛鷹連峰を歩いて
今回のルートは、単なる越前岳ピストンよりも変化に富み、縦走の楽しさを味わえるコースでした。距離もそれなりにあり、アップダウンも多いため、体力的には中級者向け。しかし危険箇所は比較的少なく、落ち着いて歩けば問題ありません。
9月の晴れた日は、暑さ対策と水分管理が重要です。一方で、朝夕は冷え込むこともあるため、薄手のウインドシェルがあると安心。季節の移ろいを感じながら歩ける、絶妙な時期だと感じました。
越前岳から呼子岳、割石峠、大杉へとつなぐこの周回は、富士山の眺望、静かな尾根歩き、巨木との出会いと、愛鷹の魅力が凝縮されたルート。派手さはないものの、じわりと心に残る山行となりました。
山頂で見た青空と富士山の姿を思い出しながら、また違う季節にも歩いてみたいと強く感じています。