静岡県の川根本町にある「青笹山」。標高1,551mと決して高すぎない山ですが、南アルプス深部の雰囲気をまとった静かな山で、個人的には“穴場の名山”だと思っています。
今回は11月上旬、秋が深まりつつある時期にソロで登ってきました。その時の様子を記録としてまとめます。


■ 登山口〜序盤:静けさに包まれた山歩きの始まり

朝8時頃、青笹山の登山口へ到着。駐車場には一台だけ止まっていてすでに出発していたようでした。
11月の山は空気が澄んでいて、スタート地点からすでに気持ちが良い。最初の登りは針葉樹林の中をゆっくり高度を上げていくルートで、落ち葉がカサカサと心地良い音を立てます。
紅葉も終盤ではありましたが、まだ色付いている木もありました。

序盤は急登も少なく、自分のペースで歩けるのが嬉しいところ。30分ほど進むと体が温まり、手袋を外したくなるくらい。日差しが差し込む場所では微妙に紅葉が残っていて、赤・黄色・茶色のグラデーションがちょうどいい。


■ 中盤:尾根に出ると景色が一気に開ける

樹林帯を抜けて尾根に出ると、途端に視界が広がりました。青空と、遠くに見える南アルプスの山並み、のはずが、西側の雲がスッキリしません。しかし、富士山viewはgood!11月は空が澄んでいるので、山の稜線がシャープに見えます。

ここから山頂までは多少アップダウンがありますが、足元は比較的歩きやすく、展望も随所で楽しめます。青笹山までの間に、仏谷山とうつろぎ山を通過します。特に印象的だったのは、斜面に光が差し込み、ススキがキラキラ輝いていたこと。季節ごとに違う表情を見せる山ですが、秋から初冬にかけては“静かな美しさ”が際立っています。

途中すれ違った人はゼロ。人気の山とはいえ、賑わいすぎないのが青笹山の魅力だと思います。


■ 山頂:富士山・南アルプスを眺める贅沢な時間

山頂に到着したのは10時半頃。広くはありませんが、360度の展望が魅力。
この日は運よく空気が澄み、富士山がくっきりと姿を見せてくれました。
しかし、西側の雲が流れていかず、南アルプスは見えませんでした。雲がなければ見えたはず、残念😢東側は晴れて景色もしっかり見えます。思わずザックを下ろしてしばらく景色を眺めてしまいます。

気温は7〜8℃ほど。風は弱く、休憩するにはちょうどよいコンディションでした。温かいカップラーメンを食べエネルギー補給。そして景色を見ながら山頂でゆっくりと一息。静かな山だからこそ、こういう贅沢な時間がさらに際立ちます。


■ 下山:落ち葉のじゅうたんと、晩秋の香り

山頂を11時過ぎに出発し、違うルートで下山。周回する形です。落ち葉の多い場所は少し滑りやすいものの、注意すれば問題ないレベル。
終盤には、わさび田を通過します。結構なエリアでワサビを栽培していました。
11月の午後は日差しが柔らかく、森の中が黄金色に染まっていました。気温が下がる前に下山するつもりで歩いていたものの、つい何度も立ち止まり写真を撮ってしまうほどの美しさ。

13時頃、無事に登山口へ戻りました。歩行時間は休憩含め約5時間。疲れはありますが、心地よい達成感と穏やかな満足感が残りました。


■ まとめ:静かな山をじっくり味わいたい人におすすめ

青笹山は、派手さはないものの、

  • 静かな山歩き
  • 落ち着いた自然の雰囲気
  • 富士山や南アルプスの展望
    これらをゆっくり楽しみたい人にぴったりの山です。

11月は紅葉の終わりと初冬の澄んだ空気が重なるベストシーズン。気温管理に気をつければ、快適に歩ける非常に良い時期でした。

静岡県で“静かな山をしっかり歩きたい”という方には、心からおすすめできる一座です。

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